介護事業者が法令遵守することはたいへん重要なことだが、その法令とはどのようなものかを知らなければ遵守することはできない。
介護に関わる仕事をする上で特に知っておきたい法令は5つある。
それは、「介護保険法」「老人福祉法」「高齢者虐待防止法」「個人情報保護法」「労働基準法」である。
介護保険法は、介護が必要となった人が自分らしい自立した生活を送り続けることができるようにするための法令である。
介護に関するものは、この法令に基づいて定められている。
老人福祉法は、豊富な経験や知識を持ち長年にわたって社会に貢献してきた高齢者に対して敬愛の念を持ち、健全な生活を保障するための法令である。
高齢者虐待防止法は、高齢者の人間としての尊厳や権利を守るために、養護者を支援するための法令である。
個人情報保護法は、個人の権利や利益を保護するために定められたものだ。
労働基準法は、労働時間や休日日数などさまざまな労働基準について定め、働く人の人間としての生活を守るための法令である。
利用者の尊厳を大切にし、自分らしい毎日を過ごせるように介護サービスを行うためには、研修や勉強会などでこれらの法令の内容だけではなくその目的も知ることが必要だ。
しかし、内容を理解しても、例えば送迎での運転や介助での声かけが乱暴だったりしては、法令を守れていても信頼が失われてしまう。
法令をしっかりと守り、より誠実に業務を行うことを心掛けていかなければならない。
これらの内容は、介護職として知っておくべき法令である。